カテゴリー: 投資競馬の心得

競馬とはどんなゲームなのか?

競馬では、予想方法や買い方、賭け金の分配など、いろいろなノウハウや情報があります。しかし、競馬というギャンブルが、どんなゲームなのか内容やルールをちゃんと理解していますか?

今回は、競馬というギャンブルについて簡単に説明したいと思います。

ギャンブルには、大きく分けて、2種類のゲームが存在します。

①胴元(主催者)と、お客(参加者)が直接勝負するゲーム
例:バカラ、ルーレット、スロットマシン、射的、UFOキャッチャー

②お客(参加者)全員の賭け金を奪い合うゲーム
例:競馬、宝くじ、ポーカー、100円じゃんけん

競馬は、②のギャンブルです。胴元はゲームと会場(賭場)を提供するだけで、ギャンブルそのものには直接参加しません。
わかりやすく、単勝で説明すると、1番~18番まであるコインロッカーのどこかに、参加者全員の賭け金が入っていると考えてください。100人の参加者が、一人1,000円ずつ賭けたとしたら、10万円が18個のロッカーのどこかに入っています。
参加者は、どこに10万円が入っているのか、1番~18番の数字を選びます。一人しか選んでいないロッカーが当たりなら10万円を総どり、50人が選んだロッカーなら50人で分配するから2千円、100人全員が選んだロッカーなら、一人当たり1千円の配当が得られます。

もう少し、競馬に近づけて、口数で考えてみましょう。

一口100円で、10口まで好きなように選べるとします。総口数は1000口になります。複数のロッカーに100円ずつ賭けてもいいですし、一つのロッカーに1,000円(10口)まとめてかけても構いません。
500口が賭けられたロッカーに10万円が入ってるとしたら、一口当たりの配当は200円ですから、10口すべてを当たりのロッカーに賭けていれば配当は2,000円です。
複数のロッカーに賭けていると、配当が賭け金を下回ることがあります。この場合5口以上賭けていないとトリガミなわけです。

これは、馬連でも三連単でも同じです。違いはロッカーの数が単勝より多いだけです。

競馬は、勝ち馬を当てるゲームですが、数学的に単純化するなら、配当を背負っている馬を当てるゲームと考えることもできます。

投資競馬と、期待値

投資の場合、株の売り買いなどに手数料がかかります。投資会社はの手数料で収益を上げているわけです。

わかり易いところで言えば、FXの場合、売りと買いで、1%程度の価格差があります。例えば、107円で買ったドルを108円になったところで売ろうとすると、実際には107円90銭でしか売れません。たかだか10銭ですが、10万円分だと1万円になります。

競馬に限らず、賭け事には期待値というのがあります。これは、同元である主催者の収益を差し引いたものです。競馬は、JRAが30%を持っていくので、期待値は70%。宝くじの期待値は50%程度といわれています。

さて、これをFXに当てはめると、期待値は99%ということになります。しかし、読みを間違って、損切りしない限り、100%を切って決済することはあり得ませんし、値動きを読みそこなっても、すぐに逆に張ればいいので、事実上期待値は100%以上ということになります。

また、株の場合、長期的に保有していれば、会社が倒産しない限り、価値がゼロになることはありません。米国の大学の研究によれば、10年単位で長期保有していれば、株価は買った時より上がるという研究結果が出ています。

FXも株も、投資会社は投資金額から、もうけを差し引いているのではなくて、
売り買いをおこなった手数料として、儲けているので、投資額より期待値がたかくなります。
つまり、上手く当てれば、やればやるほどもうかるのが投資です。

期待値70%とは、どういう意味なのか

競馬に話を戻すと、期待値は70%ですが、回収率が100%を超えることもあります。しかし、年間平均だと、100%を超えている人は少ないのではないでしょうか。

これは、掛け金(投資金額)から、主催者が儲けを得ているからです。

例えば、1万人が一人1万円ずつ掛けたとすれば、合計金額は1億円です。そこから、3割をJRAが差し引いた残りが配当に回されます。つまり配当の合計は、
7千万円しかないわけです。これを的中者で山分けします。

掛ける方式で、オッズに違いがあるので、わかり易く単勝しかないとします。一番人気が1.2倍のオッズで勝利したとすると、的中したのは約5833人で配当は1万2千円、残りの6147人はハズレで配当はゼロとなります。

もちろん、一人で何点も購入することも多いですが、結局は1万人を1万口に置き換えればいいだけのことで、6,147口はハズレとなります。

これを繰り返していくと、一時的に回収率100%を超え続けることはあるにせよ、繰り返せば繰り返すほど、回収率は70%に近づいていきます。
ギャンブルは勝ち逃げ、という言葉がありますが、まさにそのとおりで、勝っているうちに終わらないと、必ず負けることになります。

競馬の場合、的中率と回収率があります。
まず的中率ですが、単純に当たればいい、というものではありません。先ほどの例では、1万口掛けても6,147口ははずれるますし、残りの5833口の配当を合計しても、7千万円を超えないからです。

多くの人が実践しているように、一人で何点もかけるのであれば、どれが当たっても、掛け金を配当が上回るように掛けるしかありません。

投資競馬とは、何か?

投資に関しては、漠然としたイメージを持っている、
だけの方が多いことでしょう。
事業や株式はもちろん、
競馬であれば馬主が、本来の投資にあたります。
投資対象に、資金を投じて、利益を期待するのが投資です。

事業であれば、開業資金や運転資金を投資し、
売り上げが負債を上回れば、報酬を受け取ることができます。

もっとわかりやすいところで言えば、
株に投資すると、株式を発行した企業の業績が上がれば、
株数に応じた配当が入ってくるわけです。

さらに、株を短期で売り買いすることで、その差益を得る、
という方法もあります。
FXや先物取引も、これに似た投資ですね。

投資と賭け事の違い

さて、馬主ではなく、馬券で投資するとは、
どういう取引を意味するのでしょう?

競馬の場合、東西24レース(2場開催の場合)のなかから、
特定のレースまたはすべてのレースを予想して、
的中すれば、掛け金の何倍もの配当が得られます。

これは、株やFX、先物の短期取引に近いと考えることができます。
特定のタイミングで、
上がると予想するなら買い、下がると予想するなら売りに投資し、
それぞれ、上がりきったところ、下がりきったところで、
決済すれば、差益が得られます。

もともと、短期取引自体のギャンブル性が高いので、
似ているといて当然かもしれません。

ただこれだけであれば、投資というより、
単に賭け事、という範疇でしかないでしょう。
やはり投資というのであれば、長期的な視点をもって、
競馬を行う必要があります。