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年間収支が約7割で、なぜ及第点なのか?

前回、競馬というギャンブルは、どの馬に賭け金の総額が乗っかているのかを当てるゲームだ、というお話をしました。

話を分かりやすくするために、単勝を例に、100人が1,000円ずつ賭けた場合、一人しか賭けていない場合は10万円、50人が賭けていれば2,000円の配当になる、ということです。

しかし、実際にはこの場合、参加者の賭け金総額の80%が払い戻し率になります。いわゆる還元率または期待値、と呼ばれるもので、競馬の場合は券種(単勝や複勝、三連単など)によって異なります。
どういうことかというと、競馬は胴元(主催者)がゲームに参加しないギャンブルで、胴元の収益は寺銭(控除)として掛金から差し引かれています。

つまり、馬券(勝ち馬投票券)一口は100円ですが、単勝の場合そこから20%を控除した80円が一口あたりの賭け金になります。そのため、100円を賭けて80円の配当があれば、システム上は勝ちになるわけです(元払いではない)。

この胴元の控除は、券種によって、20%~30%まで控除率が異なりますので、競馬全体(馬券)としての還元率は、約70%となっています。

前回の例にこの還元率を加味すると、単勝の還元率は80%ですから、100人が1,000円ずつ賭けた場合、一人しかかけていない馬が当たりだとしても8万円しか配当がなく、50人が当てた場合も一人あたり1600円しか配当が得られない、ということになります。

したがって、100人全員が当てた場合には、一人あたり800円しか返ってこないわけです。

競馬というゲームにおいて、賭け金の約7割が返ってくれば、及第点(勝ち)というのは、この還元率によるものです。
それでも、現実的には賭け金の10割以上が返ってこなければ、ギャンブルとしては勝ちではありません。競馬において、的中することは大切ですが、この7割と10割のギャップを埋めることの方が実は重要です。

以前、南関競馬のネット投票で、全12鞍(レース)的中させたことがありますが、収支はマイナスだったことがあります。逆にJRAで3鞍しか賭けず、的中1鞍で収支が4500%プラスになったこともあります。

まずは、当たらないと意味はないですが、実はどのレースに、どれだけ賭けて、どれだけ回収するか、それが競馬というギャンブルの本質なんです。各レースで、どの馬が勝つかで一喜一憂していては、競馬で、ギャンブルで、勝つことはできないんです。

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